九州あちこち歴史散歩★唐津くんち・宵ヤマ(2)8番曳山・金獅子〜14番曳山・七宝丸      サイトマップ

唐津くんち・宵ヤマ(2)8番曳山・金獅子〜14番曳山・七宝丸

   11月になっても日中は20度を超える日が続きますが、さすがに夜ともなると涼しくなり、祭りを見物するには最適の時期です。夜の涼しい秋風に吹かれながら、提灯を灯した曳山が町内の若者たちに曳かれていくのを見物でき、秋祭りの雰囲気に十分浸ることができました。

 唐津神社のご神幸は寛文年間(1661-1672)に始まったとされ、曳山が登場するのは1819年に刀町の赤獅子が奉納されて以降のことで、以後14台(計15台、うち1台焼失)の曳山が奉納されて、現在のような唐津くんちの姿になったようです。

  唐津くんち宵ヤマの音声はこちらをクリックしてください。
  (1)宵ヤマ音声2・・・(4分10秒)




唐津くんち宵ヤマ、8番曳山・金獅子(本町)

  8番曳山・金獅子(本町)。
 金色の獅子は遠くからでも輝いて見えます。



唐津くんち宵ヤマ、8番曳山・金獅子(本町)

  8番曳山・金獅子(本町)。
 曲がり角では大分前から全力で曳いて走り曳山に勢いをつけ、その勢いで曲がっていきます。迫力のあるシーンであり、それぞれの曳山の腕の見せ所です。私は各ヤマがただかっこよく見せるために走って曲がっているものと思って見ていました。
 しかし、後になってやっと気がつきました。直角に曲がる道を歩いて曳いていたら、曲がり角では曳山の前につないである綱の力が伝わらず、数トンの重さの曳山はとても曲がれませんね。曲がるためには全力で走って勢いをつけないとそもそも曲がれないのですね。



唐津くんち宵ヤマ、9番曳山・武田信玄の兜(木綿町)
 
9番曳山・武田信玄の兜(木綿(きわた)町)。
 夕方、まだ曳き出す前で、町内に鎮座しています。
 祭りが待ちきれない子どもが正面に乗って、出発を待っていました。



唐津くんち宵ヤマ、9番曳山・武田信玄の兜(木綿町)

  9番曳山・武田信玄の兜(木綿町)。
 近くで見ると細かいところにも細工や模様が刻んであり、迫力があります。
 現代ではもう作ることのできない工芸技術なんでしょうね。いま1台製作しようとしたら1〜2億円かかるそうです。



唐津くんち宵ヤマ、9番曳山・武田信玄の兜(木綿町)

  9番曳山・武田信玄の兜(木綿町)。
 提灯に灯を入れ、町を進んでいきます。

 



唐津くんち宵ヤマ、9番曳山・武田信玄の兜(木綿町)

  9番曳山・武田信玄の兜(木綿町)。
 横には旗が翻っています。
   「其疾如風其徐如林   疾きこと風の如く、徐かなること林の如く、
    侵掠如火不動如山」  侵掠すること火の如く、動かざること山の如し。

       (疾(はや)きこと風の如く、徐(しず)かなること林の如く、
        侵掠すること火の如く、動かざること山の如し。)

 




 
唐津くんち宵ヤマ、10番曳山・上杉謙信の兜(平野町)
   
10番曳山・上杉謙信の兜(平野町)。
 9番曳山の武田信玄の兜に対抗して、上杉謙信の兜です。
 こちらは「祝 壱百四拾年記念」です。それにしても「漆の一閑張り」は丈夫なものですね。



唐津くんち宵ヤマ、10番曳山・上杉謙信の兜(平野町)
 
10番曳山・上杉謙信の兜(平野町)。
 てっぺんには台上りの二人の若者が立って、曳き手を盛り上げます。



唐津くんち宵ヤマ、11番曳山・酒呑童子と源頼光の兜(米屋町)

  11番曳山・酒呑童子と源頼光の兜(米屋町)。
 若者たちの赤い装束が「肉襦袢」で、町ごとに曳山にちなんだ図案を描いています。前の提灯を持った役員の3人は肉襦袢の上に長い「法被」をつけています。



  唐津くんち宵ヤマ、11番曳山・酒呑童子と源頼光の兜(米屋町)
   
11番曳山・酒呑童子と源頼光の兜(米屋町)。
 これが四つ目の兜になります。源頼光に退治された酒呑童子が頼光の兜に噛み付いている場面だそうです。



唐津くんち宵ヤマ、11番曳山・酒呑童子と源頼光の兜(米屋町)

  11番曳山・酒呑童子と源頼光の兜(米屋町)。
 後ろには十人前後の囃子方が乗って、ずっとお囃子を続けます。
 肉襦袢の背中の絵は酒を飲んでいる怖い顔からすると、酒呑童子でしょうか。





唐津くんち宵ヤマ、12番曳山・珠取獅子(京町)
 
12番曳山・珠取獅子(京町)。
 祭りに参加する家族です。唐津くんちは子どももいっしょに参加できるのがいいですね。



唐津くんち宵ヤマ、12番曳山・珠取獅子(京町)

  12番曳山・珠取獅子(京町)。
 直角の狭い道を曲がろうとしています。京町はてっぺんに上がる若者を「ヤマん上」というそうです。



唐津くんち宵ヤマ、12番曳山・珠取獅子(京町)
 
12番曳山・珠取獅子(京町)。
 緑、赤に金色の組合せも映えますね。



唐津くんち宵ヤマ、12番曳山・珠取獅子(京町)
 
 12番曳山・珠取獅子(京町)。
  提灯がずっと飾られた町の通りを、それぞれの曳山が若者に曳かれていきます。



唐津くんち宵ヤマ、13番曳山・鯱(水主町)

  13番曳山・鯱(しゃち)(水主(かこ)町)。
 提灯がずっと飾られた町の通りを、それぞれの曳山が若者に曳かれていきます。この町は女子も大勢参加しています。
 町の中心街は見物客でいっぱいです。



唐津くんち宵ヤマ、13番曳山・鯱(水主町)
 
13番曳山・鯱(しゃち)(水主町)。
 水にちなんで鯱です。紫の法被も映えていました。



唐津くんち宵ヤマ、13番曳山・鯱(水主町)
 
13番曳山・鯱(しゃち)(水主町)。
 迫力のある鯱の顔ですね。



唐津くんち宵ヤマ、14番曳山・七宝丸(江川町)

  14番曳山・七宝(しちほう)丸(江川町)。
 青龍の背にお宮が乗っていて、大きな曳山です。



唐津くんち宵ヤマ、14番曳山・七宝丸(江川町)

  14番曳山・七宝丸(江川町)。
 青龍には精緻な細工が施されています。迫力もたいしたものです。



唐津くんち宵ヤマ、14番曳山・七宝丸(江川町)

  14番曳山・七宝丸(江川町)。
 リーダーは上に一人、横に二人乗っていました。
 江川町と呉服町の曳き子はお囃子に合わせて、「よいさ、よいさ」の掛け声をかけながら曳いていきます。(他の12の町内は「エンヤ、エンヤ」の掛け声で曳く。)



唐津くんち宵ヤマ、14番曳山・七宝丸(江川町)

  14番曳山・七宝丸(江川町)。
 後ろのほうもきれいに飾られています。

 何度か場所を変えながら曳山を見物し、秋風に吹かれながら唐津くんちの宵ヤマを堪能しました。



   

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