お旅所は海の近くにあります。昔は広い玄界灘を背景にして、唐津くんちの勇壮な曳き出しを見物できたそうです。絵巻そのものの風景だったと思われます。現在は人口が増え小学校が建てられていますが、このグラウンドは砂地のままでした。ここから数トンの曳山を曳き出すのは、曳くほうも大変ですが、見ているほうもこぶしを握り締め、全身に力が入ります。 唐津くんちの曳き出しの音声はこちらをクリックしてください。 (1)曳き出し音声1・・・(5分50秒) |
4番曳山・源義経の兜(呉服町) 若者たちに曳かれて義経の兜が姿を現しました。 |
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4番曳山・源義経の兜(呉服町) 源氏の家紋「笹りんどう」の旗指物です。 義経(1159-1189)は7歳のとき、父の源義朝が平清盛と戦って敗れたため平家に捕らえられたが、母の懇願によって一命は助けられ、鞍馬山の寺に預けられた。学問と武芸に励み、天狗に剣術を習い、五条大橋で弁慶に出会うなどの伝説がある。兄の頼朝が伊豆に挙兵すると、義経もすぐに駆けつけ、平家一門に戦いを挑んだ。義経は戦いで天才的な戦術家としての能力を発揮した。 それまでのお互いに名乗りあって一対一で戦うという戦いの常識を破り、圧倒的な機動力を使って相手が考えもしないスピードで先回りし、須磨の浦、屋島、壇ノ浦と平家を追い詰め、ついに滅亡させた。源氏の世を作るのに功績のあった義経であったが兄頼朝に疎んじられて鎌倉幕府に追われ、奥州平泉で一生を終えた。 英雄義経を惜しむ人は多く、やがて義経は蝦夷に逃げ、大陸でジンギスカンになったとの伝説が生まれた。 |
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4番曳山・源義経の兜(呉服町) 曳き込み、曳き出しは力自慢の若者の出番です。 |
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4番曳山・源義経の兜(呉服町)1844年奉納 兜の前立は竜頭に鍬形です。 |
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4番曳山・源義経の兜(呉服町) 後部の錣(しころ)も当時の兜の構造を忠実に再現し、精巧に作られています。 |
4番曳山・源義経の兜(呉服町) 台上りの指揮とお囃子に合わせて、曳き子は全力で曳きます。 |
4番曳山・源義経の兜(呉服町) 曳山の後ろに乗った囃子方もここぞとばかりにお囃子を続け、やがて曳き出されていきました。 |
5番曳山・鯛(魚屋町) 白い肉襦袢の背中には大鯛が跳ねています。魚屋町の鯛が現れました。 |
5番曳山・鯛(魚屋町) 曳き子の先頭はどの町内も子どもたちです。 |
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5番曳山・鯛(魚屋町) 直角の曲がり角は舵取りの腕の見せどころです。曲がり角では曳き綱が直角になってしまうので、ゆっくり進んでいたら止まって動かなくなります。それで角の直前では全力で走って曳山に勢いをつけます。勢いをつけて走ってきた曳山に、タイミングを見計らって左や右の後輪にブレーキをかけながら曲がります。ブレーキになる梶棒は曳山の後ろの左右についていて、これを扱う梶役は経験を重ねたベテランでないと務まらないそうです。 また、曳山の前部の綱の結び目のところにいる二人は最も危険で、ベテランでないとできない役目で、この役を務めることは男の勲章だそうです。 |
5番曳山・鯛(魚屋町) 目の前を通り過ぎていきました。 |
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5番曳山・鯛(魚屋町)1845年奉納 見事な大鯛ですね。 |
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5番曳山・鯛(魚屋町) 正面からみるとなかなか愛嬌のある顔をしています。 |
5番曳山・鯛(魚屋町) 曳き出しが始まりました。この町内は若者グループも肉襦袢を着たままです。町内によってそれぞれしきたりが異なるようです。 |
5番曳山・鯛(魚屋町) 大鯛が少しずつ曳かれていきます。 この鯛はさしみにしたら何千人分になるのだろうか。 |
5番曳山・鯛(魚屋町) 鯛はシーソーのようにゆらゆらと揺れ、胸びれも動きます。 |
5番曳山・鯛(魚屋町) 鯛は泳ぎながら、曳かれていきました。 |
6番曳山・鳳凰丸(大石町) 朱色の肉襦袢が映えます。 |
6番曳山・鳳凰丸(大石町) 颯爽と歩いているその背中には鳳凰が舞っています。 |
6番曳山・鳳凰丸(大石町) 鳳凰丸の登場です。 |
6番曳山・鳳凰丸(大石町) 横から見ると3階建ての建物のようです。大きさに圧倒されます。 |
6番曳山・鳳凰丸(大石町)1846年奉納 実に力強い鳳凰ですね。鳳凰は広くアジアで信仰される聖鳥ガルダ(迦楼羅)の仲間のようです。 |
6番曳山・鳳凰丸(大石町) 曳き出しが始まりました。 |
6番曳山・鳳凰丸(大石町) 台上りは全力で采を振り、曳き子の意気を合わせます。 |
6番曳山・鳳凰丸(大石町) 大きな鳳凰丸が曳かれていきました。 |
7番曳山・飛龍(新町) 紫の衣装は新町の飛龍の登場です。 |
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7番曳山・飛龍(新町) 肉襦袢は前は全面鮮やかな紫ですが、後ろは白に「新」の文字ですっきりしています。(左から二人目が新町。左は平野町)。帯はいろいろな結び方できりりと締めています。 |
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7番曳山・飛龍(新町) 飛龍が角を曲がっています。後ろで梶棒をしっかり握っている梶役の姿が見えます。 |
7番曳山・飛龍(新町) 曳山の後ろには法被をつけたベテラン勢がついています。法被は「飛龍」の文字がデザインされています。経験をつんだベテラン勢も、曳き込みの時には曳山を押し、うまくいくよう曳き子たちを指揮します。 |
7番曳山・飛龍(新町) 2時頃には、お旅所の西の浜に14 台の曳山が並んでいます。こちらは広場の西側、1番から7番の曳山です。 |
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7番曳山・飛龍(新町)1846年奉納 見るからに恐そうな顔をしています。胴から尻尾は魚の形で、普段見る形と異なっています。江戸時代にはこのような龍もいたのでしょうね。 |
7番曳山・飛龍(新町) 曳き出しが始まりました。肉襦袢のデザインは新町の「新」の文字です。 |
7番曳山・飛龍(新町) 力強く曳かれていきます。 お旅所にはまだ7台の曳山が鎮座しています。 |
7番曳山・飛龍(新町) みごとに曳き出されました。 |
7番曳山・飛龍(新町) 飛龍は泳ぎながら町の中に消えていきました。 |
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