九州あちこち歴史散歩★長崎くんち2009(2)川船(油屋町) サイトマップ
10月8日の夜に街中で油屋町の川船に出会いました。しばらくいっしょについて回りました。 お囃子も楽しいし、庭先回りのお祝いの掛け声も気合がこもって快い響きです。 今年、平成21年(2009)の出し物と踊り町は次のとおりです。 ・本踊(ほんおどり) ・今籠町(57年ぶりに復活) ・本踊・・・・・・上町 ・川船・・・・・・油屋町 ・宝船・七福神・・鍛冶屋町 ・龍踊(じゃおどり) ・筑後町 ・唐船祭(とうせんまつり)元船町 川船(油屋町)の庭先回りの音声はこちらをクリックしてください。 (1)川船(油屋町)音声1・・・庭先回り(7分30秒) |
夜の街にお囃子とともに油屋町の「川船」が姿を現しました。まんなかの旗のようなものを持っている人が「采振(さいふり)」=采配を振るう人=で船を動かすリーダーです。采振は5人いて、頭が長采(ながざい)です。 |
お店の前で「庭先回り」を行いながら近づいてきました。夜の川船には提灯にも灯がともり、いい雰囲気です。飾り船頭も乗っています。子どもながらもお祝いをするお店の方をしっかりと見て、いっしょに掛け声をかけています。これはえらい。 |
川船の中には締め太鼓と鉦、大太鼓の囃子方の子どもたち7人が、休みなくお囃子を演奏しています。舳先には飾り船頭の子どもが乗っています。 |
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川船の中のお囃子を演奏している子供たちの交替です。川船の後ろをついて歩いている組と交替します。一日に何度か交替しながら、お囃子の役を務めるのでしょう。 |
街角の花屋さんも今日は夜まで店を開いていました。 |
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舳先に座る飾り船頭の子どもです。まだ元気いっぱいです。 |
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囃子方の子供たちは交替しましたが、飾り船頭さんは交替なしでした。船回しなどのときにも落ちないように、しっかりと布で縛ってあるので、小休止のときには降りられないようです。おっちゃんにあめをもらってニコニコです。子どもにとってはこの瞬間が一番うれしいときかもしれません。 夜も遅いし、まわりのおとなはやや心配そうです。子どもがだだをこねたり、泣いたりすると大弱りなのです。こればかりは大人が歯をくいしばってがんばっても、どうもなりません。子どもに「がんばってくれよ」と祈るのみです。 |
川船の後ろには「しゃぎり」の一行7人がついています。川船の庭先回りのお祝いが終わると、すかさずしゃぎりの笛、太鼓の演奏が始まります。 道中は常にどちらかのお囃子が聞こえます。 |
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長崎くんちには提灯が多く使われていました。船などには提灯が下げられ、全部の踊り町が数個の提灯を棒の先に吊り下げて持って回っていました。街の中にもあちこちに提灯が下がっていました。 |
夜になっても広い場所があれば「船回し」の演技が行われていました。 |
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夜8時半ごろ町内に帰りつきました。飾り船頭さんも大役を果たし、やっと船から下りました。子どももよくがんばっています。 |
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9日の昼頃、また川船と出会いました。 紋付や法被を着ているのは、役員と先曳の若者たち20人くらいで、庭先回りを行う川船の事前の仕事をしています。庭先回りを行うお店(事前に了解をもらっている)の前に旗を持って次々に立って、庭先回りがよどみなく行われるように走り回っています。これはどの踊り町でも男女の若者達がやっていました。 |
大太鼓も子どもが叩いていましたが、腕力がいることでしょう。祝い唄のときもリズムよく、力強く叩いていました。 |
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街中で庭先回りが続きます。 |
庭先回りでは、采振がお店の玄関に采をかざし、根曳き衆が祝いのお囃子に合わせて掛け声をかけます。お店の人は、玄関先でお祝いを受け、お礼の御花を渡します。 |
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お祝いを受ける家族や子どもたち。 |
囃子方の子どもたち。その後ろにはしゃぎりの7人が、心がうきうきとしてくるお囃子を奏でながら歩きます。 |
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熱のこもった庭先回りが続きます。 |
長崎歴史文化博物館の前は坂になっています。坂道を登るのは疲れます。長崎の町がどこも下りだけならどんなに楽なことだろうか、と根曳き衆は考えているかもしれません。 |
坂道で進む方向を変えるのも大変です。それでも休むことなく進んでいきます。すごい体力です。しかもあちこちで船回しなどの激しい演技が行われます。根曳き衆の選手交替はなく、早朝から夜まで同じメンバーで曳き続けるそうです。 |
7年に一度の祭り町の意気込みを示そうと、気合を込めて演技を続けていました。 |
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