砥崎の河原では秀岳館高校同窓会が奉納した飾馬による馬追いが佳境に入っています。 勢子が交替しながら馬と力比べをし、勝てば最後まで馬を操ることができ、負ければ川の中に引きずり倒されます。 最近では馬を近くで見ることも滅多にないのに、ここでは目の前を水飛沫を上げて走り回ります。何ともダイナミックで楽しい光景です。 |
河原では馬も楽しそうに走っています。勢子はすでに二人脱落しているようです。 後ろの人が持っている竹の棒は、馬を止めたい時に馬の目の前に横にかざすためのものです。 |
勢子「馬が元気を出してきたぞ。水が苦手なようだからみんなで川の中に引きずり込め」 飾馬「私は地面の方が好きなんだ。馬は水生動物じゃないんだぞ。」 |
勢子「これだけ多くの人が見てくださっているんだ。川の中で力比べをしよう。」 飾馬「それなら満員の観客の皆さんに私の力を披露してやろうか。」 |
勢子「わっ、急に走るな!」 飾馬「走れといったじゃないか。つべこべ言ってないでついて来い!」 |
勢子「待てー。待てー。」 飾馬「もう遅いわい。」 |
飾馬「楽勝、楽勝。私は深い川でも泳げるんだよ。甘く見るなよ」 |
飾馬「しばらくは勢子に付き合ってやろうか。いつも本気でやっつけるのも大人げないし・・」 |
飾馬と勢子の力のこもった水遊び?が続きます。私も一度やってみたいなあ。 |
勢子が交替しながら馬追いが続けられます。 |
飾馬「久しぶりに川の中を走るのも気持ちがいいなあ。天気もいいし。よし、もう少し走り回って、見物の皆さんにサラブレッドだけが馬でないところを見てもらおうか。」 |
勢子「人には逆らえないところを見せておかないと、馬が増長するといかん。ここらでギャフンといわせてやろう。」 飾馬「そろそろ私の力を見せてやろう。甘く見られるといかん。ここらでギャフンといわせてやろう。」 |
飾馬「さあ、そろそろ行くとしようか。」 |
あれっ、前の二人の姿が消えました。どこに行った? |
前の二人は水の中から姿を現しました。 |
あっ、左の勢子も危ないぞ。 |
うわー、残りの一人もバシャーン! |
飾馬「私の力がわかったか。」 勢子「鼻から水がーー。綱、綱はどこだー」 馬は今にも観客席に飛び込もうかという勢いで、まわりの人は腰を浮かしています。砂かぶり、ならぬ水かぶり席の醍醐味ですね。 勢子は倒れてもしっかり綱を握って離しませんでした。えらい! |
砥崎の河原では熱のこもった力比べが続きます。 こんなに馬が力強く(勢子も全力で)走る姿を近くで見たことはなかったので(昔、まだまわりに馬や牛が飼われていたころ、町の通りを暴れ馬が走って行くのは見ましたが)、実に迫力があり、川の中での馬と人との力比べは面白いものでした。 |
楽しい馬追いがこの後も10近くの奉納団体で行われ、たっぷり楽しめます。 妙見祭の神幸行列には江戸時代の雰囲気が残っていました。各地の新しい祭りでは大規模なパレードもありますが、江戸時代から続く神幸行列で1600人の規模というのは全国でも珍しいのではないでしょうか。 獅子舞と笠鉾にも歴史と伝統を感じました。 馬追いは馬と人との力比べで、私にとっては一番面白く、気に入った演舞で、秋の一日を楽しく過ごすことができました。 |
![]() |
![]() |
◆このページの先頭に戻る ◆前のページ
◆八代妙見祭
塩屋八幡宮(1) (2) 飾馬(1) (2) 馬追い(1) (2) 笠鉾(1) (2) 八代神社(1) (2) 砥崎の河原(1) (2)
◆トップページに戻る